紅と白の憎いヤツ
お天道様はどなたにも平等でありますので、ワタクシどもが太陽暦の支配下にある限り、否応なしに、あの日がやって参ります。
無論、太陽のお話しを申し上げておりますので、お月さまのお話しではございません。
わからない方は、「鶴瓶 お月様」などでインターネッツして頂くと、新たな発見があるかもしれません。
ないならないで、別に良いではないですか。思い当たる節よりも、思い当たる齢とか、誠に大きなお世話かと存じます。
さて、
幼いころから、世の中を斜めに見ていた関係上、ワタクシは小学校に上がる前からすでにその存在を信じることができず、あの方は、人々の「だったらいいなぁ」という祈りから生まれた「まぼろし」であると承知しておりました。
むしろ「まぼろし」という言葉を、あの方をきっかけに学んだぐらいでございます。
そうは申しましても、一年の最後を締めくくるイベントですので、ここ数年、家族で厳か(おごそか)に、ささやかなごちそうを囲みながら、その日を過ごすことを続けて参りました。
しかし、そろそろ潮時のように思っております。本年はあえて、それなどなかったこととして、新しい年を迎える所存にございます。
少々さびしい気もいたしますが、何しろ今年は、幻であるとは承知しておりますものの、肝心のあの方が我が家のお茶の間にはいらっしゃらないのですから。
したがいまして、
今年の紅白歌合戦は、鑑賞を見送らせて頂きますことを、ここにご報告申し上げます。
取り急ぎ、要件のみにて失礼いたします。